ー野に咲く花の冒険譚ー
聞いていられなくなって,僕は口を挟む。
理解できない。
壊れている。
なんの正当性も,脈絡もない。
「そうだよ。人生はタイミングだ。その時いる人,邪魔な人。ココは僕には邪魔だった。そして丁度,僕はそれを持っていた。ポッケのコロンを誤って落とし割ったのは失敗だったね」
それとは今,僕の手元にある。
「1滴お茶に混ぜた。それを飲んで落ち着けろ,飲み終わるまでに決断しろ。そう言って渡せば,ゆっくりちびちび飲んでたよ」
飲んだのはココで,自分は中に毒があることを教えなかっただけ。
アイザは両手をふりふりと振った。