4K幼馴染は溺愛がすぎる
その後も夕について聞いてみるも、だんまりを貫く2人にもうダメだと諦めて、ランチを楽しむことにした。

あゆちんの子供達は年長と年少でまだまだ小さく可愛らしいくて自然とその場が明るくなる。

「ん!すーちゃんあげる!!」

上の子の梨花が先程からお絵描きをしていて、書き終えたらしくそれを鈴音に渡す。
見てみると、そこには何人かの女の子と男の子がニコニコと笑っている。

「これ誰書いてくれたのー??」

そう聞くと、待ってました!と言わんばかりに指を指して説明をしてくれる。

「これがすーちゃんでー、こっちがママ!この子がさーちゃん!」

「私達書いてくれたのー?!嬉しい〜!!じゃあこれはー?」

男の子を指さして聞いてみると

「これが夕くんで、こっちがあっくん!!すーちゃんと夕くんは仲良しだから隣にしてあげたよ!!」

すると鈴音を含む3人がギョッと目を合わせる。

「なんで梨花は夕と鈴音が仲良しなの知ってるの〜??」

紗奈がニヤニヤしながら梨花に聞くと

「え〜だって2人ママとパパみたいにいっつも仲良しなんだもん!!夕くんちょっと怖いけどすーちゃんといる時はいっぱい笑ってて怖くないの!」

その回答に、紗奈とあゆちんは2人揃って笑いを堪えきれないとクツクツ笑っている。
鈴音はというと、幼い子供の観察眼がこれ程までとは思わず固まっていた。

「すず〜あんた5歳児が気づいてるのに当の本人が最近まで気づかないなんてね〜!」

とあゆちんが呆れながらからかってくる。

「もー!気づいたんだからいいじゃん!ねぇ〜梨花?!」

その後も色んな話をして、気づくと夕方になっていた。
梨花の妹の莉子はあゆちんに抱かれてぐっすり眠っている。

「そろそろ帰るか〜!」

と、各々の帰路に着く。
帰り際に2人がなんかあったら報告してよね?!と釘を刺してきた。

はぁ、、、。夕にはいつ話せるんだろ。。

そう思っているとタイミングを見計らったかのように夕から電話がかかってきた。

「も、もしもし!!」

「あ、すず?仕事、来週の金曜日には落ち着きそうなんだけど、ご飯でもいかない?」

思わぬお誘いに心が跳ね上がる

「行く!!その時ちょっと話したいことあるんだけど、、良いかな??」

思い切ってそう伝えると、少し間が空いて

「・・・分かった、じゃあ金曜日に会社まで迎えに行く」

電話を切った途端、緊張が溶けて力が抜ける。

「はぁーーー」

金曜日、遂に夕に自分の気持ちを伝えると思うと今からドキドキしてしまう。
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