4K幼馴染は溺愛がすぎる
昼食を食べて、2人で手を繋ぎながら家に帰り他愛もない話をして沢山笑って、疲れてまた寝て。

あっという間に夕方になり、あっくん達と約束しているお店へと向かう。

「夕、あっくんにもう全部伝えちゃったの??」

「いや、まだ伝えてないよ。昨日の今日だからね。」

と優しく微笑む。

ふぅと安心して一息つく。
あっくんやみんなにはもう鈴音が夕の事を好きなのはバレてはいるものの、付き合うとなると話は別だ。
きっと夕が鈴音の事を好いていた事もみんな知っていたのだろうし、付き合った所でみんなからすると、どうってことはないのかもしれない。
しかし、鈴音からすると気恥しいような、なにか気まずいような、、、
とにかく、心の準備は必要だ。


お店に入ると、珍しく皆揃っており2人で来た鈴音達を見ながらあからさまにニヤニヤしながらこちらを見てくる。

「うっっ、、、」

鈴音が立ち止まっていると、夕は何の恥じらいもなくサッと鈴音の肩を抱き寄せてみんなの前に連れて行く。

「さぁさぁ座りなよ~~~」

あゆちんが2人分の席を空けていじりを含めた目を向ける。
質問攻めが始まる事を覚悟して夕と座ると早速あっくんが

「で?報告あるよな??」

と言うので、鈴音はモゴモゴと

「つきぁぃました、、、」

そう言うと、夕はクスッと笑って

「付き合ったよ」

と鈴音の手と絡めてみんなに見せる。

「きゃーーー////やっとね!?!?良かったね、すず!」

沙奈とあゆちんが2人で身を寄せながら高校生のようにキャッキャと騒いで喜んでくれる。
あっくんは嬉しそうな反面、自分だけが独り身であることを悔しがるような表情をして

「良かったなああああ!!夕!!!!でも鈴音はなんかムカつく!!!!!お前だけは裏切らないと思ってたのに!!!!」

そう言って鈴音の肩をガシッとつかんで揺さぶられ、されるがままになっているとグイッと夕に引き寄せられ

「篤人、俺の彼女なんだけど」

と独占欲丸出しに鈴音を包み込む。
するとぽかんと口を開けるあっくんとは違い女2人がさらにきゃああああ!と声を上げ

「夕ってばそういう感じなのね?!いい!!凄くいい!!!」

鈴音はと言うと、恥ずかしくて顔を上げられずに真っ赤になっており、それに気づいた夕が耳元で鈴音にしか聞こえない声で

「可愛い」

と呟くのがトドメとなり鈴音はさらに茹でダコのようになってしまった。

「あらあらあら~?鈴音さん、お顔が真っ赤ですけどぉ~~~?!かっわい~い!!」

皆からのいじりが止まる事を知らず、今すぐにでも逃げ込みたいという衝動に駆られるものの、夕にがっちりと囲われているため逃げる事は叶わない。

「も、もう!報告はしたんだからもっと違う話ししようよ!!!」

「そんな話する訳ないでしょ。私たち今日は2人の話しかするつもりないし。」

沙奈が真顔でそう言ってくるので、鈴音は諦めるしかないと腹を括る。
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