4K幼馴染は溺愛がすぎる
家に着くと、夕は鈴音を抱えたまま脱衣場へと進む。
「先お風呂入っていおいで、その間に服洗っとくから。」
鈴音を下ろしてふわっと優しい笑みを浮かべながら、両手で優しく頬を包み込む。
夕の手がスっと引いて脱衣場から出ようとした時、鈴音は夕の背中にしがみつく。
「離れたく、、ない…」
懇願するようにギュッと服を掴んでそう言うと
夕は振り返ってわしゃわしゃと鈴音の髪をまるで犬を撫でるかの様に掻き回し、優しく額にキスをする。
「じゃあ、着替えだけしておいで。俺も離れたくないし、しばらくくっついてよっか。」
鈴音はこくんと頷く。
"服脱いだら洗面所につけといて"
と既に水が張られてある所を指さして脱衣場から出ていった。
早く夕の所に行きたくて、あの温もりで安心したくて不安にのまれない内に着替えを済ませてリビングへと向かう。
夕もいつの間にか服を着替えており、キッチンで鈴音の好きなココアを入れてくれていた。
夕の姿を見つけた鈴音は、夕の元に駆け寄りまだ作業をしている夕の背中にピトッとくっつく。
「ふふ、くっつき虫だね。可愛い。」
手を止めて、鈴音の手を取ると夕の腰に回すように移動させて
「こっちの方がもっと嬉しい」
と可愛らしい笑顔を向けて再びココアを入れ始める。
あぁ、いつも夕は私を安心させてくれる。
あんなに急に電話して、まだ状況もちゃんと話していないのに、気になるはずなのに。
夕の温もりが、匂いが、纏う雰囲気、全てが私を解してくれる。
夕への感謝の気持ちと、好きだという気持ちが溢れ、回した腕に力が入る。
「はい、じゃあ注げたので移動しますよ~?」
といち、に、と子供のように掛け声を掛けながら歩き出す。
机の上にお揃いのマグカップを置いて、ひょいっと鈴音を持ち上げ、抱っこされた状態で座り夕と目が合う。
夕は、心配そうな顔をしながらもいつもと変わらない穏やかな顔で、うりうりと笑いながら鈴音の額に頭をくっつける。
「落ち着いた?」
覗き込む様にしてそう聞く夕に、鈴音は安心させるようににっこりと微笑む。
「うん、ありがとう。夕。仕事も立て込んでたんでしょ?ごめん、ほんとに。」
謝る鈴音に、再び額を押し付けながら
「仕事なんてどうとでもなるから大丈夫。」
とにっこりと笑う。
夕の事だからそう言ってくれるのは分かっていたものの、同じく働く者としては罪悪感がなかなか消えるものでは無い。
沈んだ鈴音の顔を見た夕は、仕方ないなぁと言った様に笑って軽くキスをする。
「本当に、仕事の事は気にしなくて大丈夫だから、ね??」
「うん。。。」
すると、夕の顔が穏やかなものから真剣なものへと変わる。
「すず、大体は傍にいてくれた人から聞いたけど何があったか教えてくれる?辛いと思うんだけど。」
ギュッと夕の手を握ると、夕も力をくれるように優しく握り返してくれた。
少しずつ、鈴音のペースで、先程起きた事、言われたことを夕に伝える。
お母さんを探していること
この家がバレていること
お金を要求されたこと
そして
脅されたこと
夕の表情は次第に怒りを含んだものへと変わり、鈴音の手を包む手に力が籠る。
全てを伝え
「巻き込んでごめんね。」
そう言うと
「いいんだよ。話してくれてありがとう。」
と抱きしめてくれた。
鈴音を抱きしめる夕の目は、鈴音には見えなかったが、それは酷く怒りの籠った殺気立ったものだった。
"すずにはもう、近寄らせない。"
夕は心の中でそう誓った。
「先お風呂入っていおいで、その間に服洗っとくから。」
鈴音を下ろしてふわっと優しい笑みを浮かべながら、両手で優しく頬を包み込む。
夕の手がスっと引いて脱衣場から出ようとした時、鈴音は夕の背中にしがみつく。
「離れたく、、ない…」
懇願するようにギュッと服を掴んでそう言うと
夕は振り返ってわしゃわしゃと鈴音の髪をまるで犬を撫でるかの様に掻き回し、優しく額にキスをする。
「じゃあ、着替えだけしておいで。俺も離れたくないし、しばらくくっついてよっか。」
鈴音はこくんと頷く。
"服脱いだら洗面所につけといて"
と既に水が張られてある所を指さして脱衣場から出ていった。
早く夕の所に行きたくて、あの温もりで安心したくて不安にのまれない内に着替えを済ませてリビングへと向かう。
夕もいつの間にか服を着替えており、キッチンで鈴音の好きなココアを入れてくれていた。
夕の姿を見つけた鈴音は、夕の元に駆け寄りまだ作業をしている夕の背中にピトッとくっつく。
「ふふ、くっつき虫だね。可愛い。」
手を止めて、鈴音の手を取ると夕の腰に回すように移動させて
「こっちの方がもっと嬉しい」
と可愛らしい笑顔を向けて再びココアを入れ始める。
あぁ、いつも夕は私を安心させてくれる。
あんなに急に電話して、まだ状況もちゃんと話していないのに、気になるはずなのに。
夕の温もりが、匂いが、纏う雰囲気、全てが私を解してくれる。
夕への感謝の気持ちと、好きだという気持ちが溢れ、回した腕に力が入る。
「はい、じゃあ注げたので移動しますよ~?」
といち、に、と子供のように掛け声を掛けながら歩き出す。
机の上にお揃いのマグカップを置いて、ひょいっと鈴音を持ち上げ、抱っこされた状態で座り夕と目が合う。
夕は、心配そうな顔をしながらもいつもと変わらない穏やかな顔で、うりうりと笑いながら鈴音の額に頭をくっつける。
「落ち着いた?」
覗き込む様にしてそう聞く夕に、鈴音は安心させるようににっこりと微笑む。
「うん、ありがとう。夕。仕事も立て込んでたんでしょ?ごめん、ほんとに。」
謝る鈴音に、再び額を押し付けながら
「仕事なんてどうとでもなるから大丈夫。」
とにっこりと笑う。
夕の事だからそう言ってくれるのは分かっていたものの、同じく働く者としては罪悪感がなかなか消えるものでは無い。
沈んだ鈴音の顔を見た夕は、仕方ないなぁと言った様に笑って軽くキスをする。
「本当に、仕事の事は気にしなくて大丈夫だから、ね??」
「うん。。。」
すると、夕の顔が穏やかなものから真剣なものへと変わる。
「すず、大体は傍にいてくれた人から聞いたけど何があったか教えてくれる?辛いと思うんだけど。」
ギュッと夕の手を握ると、夕も力をくれるように優しく握り返してくれた。
少しずつ、鈴音のペースで、先程起きた事、言われたことを夕に伝える。
お母さんを探していること
この家がバレていること
お金を要求されたこと
そして
脅されたこと
夕の表情は次第に怒りを含んだものへと変わり、鈴音の手を包む手に力が籠る。
全てを伝え
「巻き込んでごめんね。」
そう言うと
「いいんだよ。話してくれてありがとう。」
と抱きしめてくれた。
鈴音を抱きしめる夕の目は、鈴音には見えなかったが、それは酷く怒りの籠った殺気立ったものだった。
"すずにはもう、近寄らせない。"
夕は心の中でそう誓った。