4K幼馴染は溺愛がすぎる
ことを終えて、お風呂に入ると身体には新しく付けられている跡が沢山あり、どれも服で隠れる所ではあるものの、まだまだ慣れない鈴音はそれを見るだけで思い出してしまい顔が赤くなる。

そのおかげ、、、?なのか、夕が受け入れてくれたからなのか、鈴音は自分の体の痣を見ても発作を起こすことは無くなっていた。

2人ともお風呂を済ませて、ベッドに入ると電気を消していいかと夕に聞かれるが、鈴音はまだ自分の指にはまっている"婚約指輪"を眺め足りず

「だめ!まだ見てたいから待って!」

と言うと、夕はクスクスと笑って鈴音の隣に入りギューッと抱きしめて頬にキスをする。

「喜んでくれたのは嬉しいけど、指輪ばっかじゃなくて俺のことも相手して?」

と可愛くおねだりしてくる夕。

「も〜!!さっきしたばっかじゃん!!」

と言うと、今度は鈴音の手を取り指輪にキスをする。

「それは残念。俺は何回しても愛し足りないのにな〜」

と平気な顔をして言ってのける夕に鈴音は顔を赤くする。

もう!と怒りながらも、本気では怒っておらず自分をここまで愛してくれている事に逆に嬉しさを感じている鈴音。

「指輪、いつ用意してくれたの?」

「前々からプロポーズの事は考えてたし、健二にもお願いしてたんだけど、すずに昨日結婚しようって言ってもらったのが嬉しくて、今朝買ってきた。健二にはちょっと無理させちゃったみたいだけど」

とクスッと笑いながら答える夕。

「え!じゃあ仕事って言ってたのは?!」

「日曜日に仕事なんて入らないよ。色々準備したくて、そう言っただけだよ。本当は午前中のうちに終わらせてすずを迎えに行って昼間はデート出来る予定だったんだけど、一生に1度だからってこだわってたら夕方までかかっちゃった。」

ごめんね、と言いながら笑う夕に鈴音は首を横に振る。

「ありがとう、ほんとに嬉しかった。夕と結婚出来るなんて幸せ」

「俺はもっと幸せだよ。ありがとう」

再び甘い雰囲気が2人の間に漂い、夕がキスをしようと近づいてきた時に

「あ!!!」

と凄いことを思い出したかのように声を上げる鈴音。
キスが出来なくて夕は、少し不満そうな顔をしている。

「みんなにいつ報告する?!もう付き合ってるのはみんな知ってるけど、結婚するって報告するのもちょっと恥ずかしいね!」

幸せそうに、少し恥ずかしそうに微笑みながらそう言う鈴音に、夕の顔は次第に笑顔へと変わっていく。

「ん〜みんな次揃うとしたら年末年始だしその時は?」

「そうだね!!みんな揃うなんて久々すぎて今から楽しみだな〜!!!もう12月だから1ヶ月切ってる!!あ!でもまずは夕の誕生日だね!!楽しみにしててね!?」

「うん、楽しみだね。じゃあ次は俺たちが入籍する日も決めないとだね?」

"入籍"と言う響きが聞き慣れておらずドキッとしてしまうものの、楽しみの方が勝って鈴音のテンションは時間とは裏腹にどんどん上がっていく。
次の日の仕事の事も忘れてその日は夜遅くまで、2人で
入籍の日にちや会社に報告するタイミング、親への挨拶など、あーだこーだと笑い合いながら幸せな時間を過ごした。
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