再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
愛が降り注ぐ夜
瑞のマンションに車を止めて、エレベーターに乗り込む。


「お腹空いただろ?」


「あっ……う、うん。そうだね」


今の私に「空腹」という概念は無かった。
エレベーターで上がる2人だけの空間にドキドキが止まらない。


「ピザにしないか? 昔、よくピザを食べに行ったよな?」


確かにそうだ。
以前は、地元鎌倉の美味しいピザ屋さんによく行ってた。


「そ、そうだったよね。ピザ、好きだもんね。瑞と一緒にピザを食べるの久しぶりだね」


「本当だな。俺は、ピザ自体食べるのが久しぶりだ」


「そうなの? あんなに好きだったのに?」


「好きだけど……1人でわざわざピザは食べない」


エレベーターが到着し、瑞は鍵を出して部屋のドアを開けた。


「入って」


「あ、うん。お邪魔します」


リビングに足を踏み入れた瞬間、「うわぁ~」と声が出そうになった。
私が憧れてたマンションの部屋は、頭に描いていた理想通りのとても広くて快適そうな空間だった。
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