再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「瑞……ごめん。そんな風に言ってくれて、私、すごく嬉しいんだよ。本当に……嬉しいの。だけど……今は、もう少しだけ答えを待って」


自分の気持ちがはっきりするまで、きっと、あと少しのような気がする。


だから、ごめん……ね。


「わかってる。ちゃんと待とうって思ってるのにムキになって。俺は最低だ。考えようとしてる愛莉を悩ませるなんて。本当に……ごめん。ちょっと、部屋で頭を冷やす」


瑞……
私のせいだ。
私が、煮え切らなくてウジウジしてるから。


瑞は、あれから私の体を求めてはこない。
答えが出るまではきっと……
だから、私も1日も早くこの生活に慣れて、自分の気持ちを落ち着かせながら、瑞とのことをキチンと考えたい。


それまではこのまま――
友達以上恋人未満の状態で。


私は、瑞の部屋のドアを見つめた。
「いってきます」と、小声で言ってから、ホームセンターへと車を走らせた。
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