再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
傲慢なお嬢様~瑞side~
「愛莉、おはよう」


「愛莉、おやすみ」


「愛莉……」


そんな風に彼女の側にいて、声をかけられる日常に俺は心から満足していた。


怪我をしたと聞いた時は、心臓がバクバクして、まるで生きた心地がしなかった。
でも今……
こんな近くで愛莉が笑ってくれてることが、とても嬉しい。


学生の頃――
長い間一緒にいた愛莉との別れは、突然やってきた。
何も言えないまま離れていた数年間。
その間、俺は、無理やり自分の気持ちを押し殺して生きていた。


大学時代は、とにかく一生懸命勉強に打ち込んだ。
研修医時代、医師になってからも、無我夢中で前に進もうと努力した。


でも……
どんなに忘れようとしても、心の中にはずっと愛莉がいた。


今――
俺の側には、夢にまで想い続けた愛莉がいる。
朝も、昼も、夜も……
そんな日が来るなんて、あの頃は思いもしなかった。


幼い少年のほんのりとした淡い恋心。
それは、今はもう……
情熱的に燃え上がる、大人の愛情に変わっている。
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