再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「あ、葉山君達でしょ? この前なんかサインくれとか言われて」


「そっか、あいつは高校時代からずっとみさとのファンだからな」


「……ねえ、賢人。ちょっと話があるんだけど、お店じゃなんだから、終わってから時間もらえない?」


みさとは、急に真面目な顔で言った。


「えっ、今日?」


「うん。私、明日から撮影で日本にいないから」


「そ、そうなんだ……あ、うん、いいよ」


「ごめんね、忙しいのに」


「いや、別に予定も無いし」


本当に……何の予定もない。
寂しい毎日だ。


それから少し仕事をして、僕は待ち合わせした公園に向かった。


***


「悪い、お待たせ。みさと、もう来てたんだ?」


「早く着いちゃったから」


「寒かったんじゃないか? ごめんな」


「ううん。今夜は気持ちの良い夜だね。綺麗なお月様も出てロマンチックだし、おまけに静かだしね。そうだ、賢人、お腹空いてるでしょ?」


「帰ってから食べるし、気にしないでいいよ」
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