再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「本当に? うわぁ、美味しそう。うん、そうしよう、外で食べるのもいいね」


私達は、店のすぐ近くにある静かな公園に向かって歩いた。


***


「あのベンチに座ろっか」


結構広くて、池もあって、風景が素敵なその公園には、地域の人達がたくさん集い、各々の時間を過ごしていた。


読書に勤しむ人。
写真を撮りたくてカメラを構えている人。
ペットと散歩してる人。
数人のグループで談笑している人達もいた。
みんな、ゆったりとした時の流れを感じて、安らぎのひとときを過ごしているんだろう。


色づく木々の葉っぱが、風にゆらゆら揺れていて、深い秋の趣を感じずにはいられなかった。


「温かい紅茶、どうぞ」


保温性の高い水筒に入れて、わざわざ持ってきてくれてた。


「嬉しい。ありがとう、いただきます」


温かい飲み物は、この時期、とても有難かった。
あぁ、すごくホッとする。
私達は、美しいその情景を見ながら、サンドイッチを食べた。本当に美味しくて、大満足だった。
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