再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
賢人君は頬に力が入って、歯を食いしばっているように見えた。
それでも……
その眼差しは、相変わらず優しかった。
綺麗な長いまつ毛が、瞬きする度に印象的に映る。


ねえ、その先の言葉はいったいどう続くの?
そんな潤んだ瞳で……
私を見つめないでよ。


「僕は……」


「……」


「僕は愛莉さんが好きです! 世界で1番……あなたが好きです」


秋の香りが漂うその場所で、感情の込もった甘い言葉が……賢人君の口から私の耳元に運ばれた。
胸がキュンとして、熱くなる。


でも……
どうして賢人君が私を?
そんな疑問が頭をよぎる。


こんなにも有り得ない告白が続いて、何もかもが作り話のように思えてきた。
今までなかったことが立て続けに起こって、あまりにも現実的じゃない。
私の今って、フィクションなの?


ううん、違うよね。
私は、ちゃんと――ここにいる。
これは、現実に今、目の前で起こってることなんだ。
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