再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
***


数日後、私は久しぶりに彼に会った。


あれだけみんなにイケメンと言われてた彼を見たけど、何だか不思議――
嬉しいという感情が全く湧いてこないし、全然カッコいいって思わない。


いつだって、会えれば自然に出ていた笑顔も、今は無理やり作ってしまってる。


「映画観ようか」


「えっ、あ、うん、そうだね……」


彼がチョイスしたのは、特に観たいと思ってなかったアクション映画。半年一緒にいて、私がこの手の映画は好きじゃないってこと、全然理解してくれてなかったんだ。


見終わった後、食事をするためにイタリアンレストランに入った。
テーブルに向かい合わせで座わる。
大好きなイタリア料理の匂いも、いつもみたいに食欲をそそらない。


この人は今、私のことをいったいどんな思いで見てるんだろう?
明らかにいつもと違うテンションの私を――


「面白かったよな、あの映画」


「えっ……あ、うん」


「何だよ、さっきからずっと何か暗くない?」
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