再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「うらやましいです。あなたは、ずっと昔から愛莉さんを知ってて、そして……今も愛莉さんのことを独り占めしてる」


「同じだと思ってたよ。君も、彼女が好きなんだね」


山下君は、僕の指摘にたいして驚くこともなく、深くゆっくりとうなづいた。


「僕も、菅原先生が愛莉さんを好きなことは気づいてました。あなたに、こんな僕が敵うわけないってちゃんとわかってます。それでも……僕は愛莉さんが好きなんです。先生に比べたら、一緒にいる時間はとても短い。だけど、僕は誰よりも愛莉さんを想ってます。あなたにだって負けないくらいに」


山下君の顔から真剣さが伝わってくる。
愛莉には、こんなにも想ってくれる人がいるんだ。そのことはちゃんと受け止めようと思う。
でも、山下君に愛莉を譲るわけにはいかない。


――絶対に。
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