再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「部屋に入ろう」


「……うん」


瑞に背中を支えられ、私は重い気持ちを引きずったままマンションの部屋に入った。


そして……
ドアが閉まるか閉まらないかのタイミングで、瑞は私を抱きしめた。
真っ暗な中、靴も脱がずに。


「愛莉、さっきの言葉は……本当?」


「……さっきの?」


瑞は、私の顔を見つめた。
その距離は、数センチしかない。


「俺を……好きだって言ってくれた」


あまりにも甘い囁きと、耳に熱くかかる吐息が、私の胸を一気に高揚させ、心臓の音を高鳴らせる。


「瑞、私……」


その先が出てこない。
どうしよう……恥ずかし過ぎて言えない。


「あれは、あの男を牽制するためだけの言葉じゃないって、そう信じてる」


「私……やっぱり瑞にふさわしくないよね。身分とか、見た目とか、才能とか……全然釣り合ってない」


「誰かにそう言われたのか?」


「……」
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