再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「坂井先生。あなたは愛莉が好きなんですよね?」


「知ってたのか……ああ、好きだよ。好きなんてもんじゃない、愛してるんだ。誰よりも僕は、愛莉ちゃんを見てるんだよ」


「い、嫌……」


ねえ、どうしてそんな怯えた顔をするの?
君がそんな顔をしたら悲しいよ。


「あの月の綺麗な夜、僕は、愛莉ちゃんに好きだと伝えた。そして、キスしたかったのに邪魔が入った。それから、愛莉ちゃんが病院に来なくなって……ずっと寂しかった。だから、今日、こうして会いに来たんだよ。菅原先生より僕の方が君を幸せにできる。だから……こっちにおいで」


手を伸ばし、愛莉ちゃんに近づいたら、菅原先生がそれを阻止しようとした。


「どいてくれ、お前には関係ない! 僕と愛莉ちゃんの問題だ」


「止めて下さい! 坂井先生、しっかりして下さい!」


声を張り上げる菅原先生。
僕にそんな言い方するなんて、後輩のくせに……
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