再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「坂井先生、それは違います! 瑞だって、ものすごく努力してました。頑張って必死に勉強して、絶対にお医者さんになるんだって。努力も無しにお医者さんにはなれないです! 瑞は、瑞は……」


泣きそうな顔をする愛莉ちゃん、君は菅原先生の味方をするんだね。


「いいよ、愛莉。大丈夫だから。坂井先生、俺のことは何を言ってもいいです。でも、愛莉を困らせることだけは止めて下さい。もし、愛莉に何かしたら、絶対に許さない」


そう言って、菅原先生は僕を睨みつけた。
先輩に対して「許さない」なんて、ひどい言い方をする奴だ。


「でも、俺は……確かに努力し切ったかと言われれば、そうじゃないのかも知れません。親が病院をやってることも、多少なりとも今に繋がってるのかも知れない……」


えっ? いったい何を言うんだ?
菅原先生は、僕のことをジッと見ながら続けた。
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