再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「何よ、2人して馬鹿にして! もう好きにすればいい! こんな低レベルな女を選ぶあなたなんか、私の方から願い下げだわ!」


そう吐き捨てて、小川先生は出ていった。
まるで、嵐のように――


「愛莉、すまない、嫌な思いをさせて。でも、小川先生の言葉は絶対に気にするな」


「うん、大丈夫。私は瑞を信じてるから。ただ……瑞は、小川総合病院でこれから頑張っていくのに……こんなことがあったらやりにくいよね」


「俺は、患者さんのための医師であって、医師同士のいざこざなんて関係ない。坂井先生とも、小川先生とも、ちゃんとやっていくから。愛莉はそんなことは心配しなくていい。それより、本当に……俺のことを信じてくれ。いいな?」


瑞は、優しく微笑んだ。
私も、それに答えるように笑顔でうなづいた。


「お腹空いたな。今日は鮭のホイル焼きと茶碗蒸しだろ。俺の大好物、早く食べたい」


「うん、そうだね。もうすぐできるから」


瑞の言ってくれたように、小川先生のことは気にしない。
大丈夫、私は瑞を信じてればいいんだ。
< 227 / 267 >

この作品をシェア

pagetop