再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
花が好きで、花を見ていると癒される。
それはもちろん変わらない。
ふとした時、愛莉さんを思い出すことも……
それは仕方のないことだ。
あれだけ想っていた人を簡単に忘れることはできないから。


海外に行って頑張ってたみさとから連絡があったのは、愛莉さんが結婚してすぐの頃だった。
ひとしきり落ち込む毎日の中で、みさとの優しさや明るさ、懸命な姿に、僕はいつしか惹かれていき……
気づけば、一緒にいるようになった。


みさとにガーベラをプレゼントされ、プロポーズされた時は驚いた。
ピンクのガーベラは「熱愛」、黄色のガーベラは「究極の愛」という花言葉を持つ。
花に詳しくないみさとが、調べて贈ってくれたんだろう。


正直、とても嬉しかった。
でも……
僕の中にいた愛莉さんを消すことはできない。
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