再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
『賢人が誰を好きでもいいよ。私のことが嫌いでなければ……結婚して側にいてほしい。どこにいたって、私はずっと賢人しか愛せないから』


その言葉で、僕は結婚を決めた。
もちろん、みさとのことは好きだ。
妻として、今は……愛している。


みさとは、モデルの仕事をやりながら、たまに花屋も手伝ってくれる。
2人の間に生まれた「希」は、可愛い女の子。
妻と娘、大切な家族に囲まれて花屋を営めるなんて、こんな幸せなことはないと思ってる。


明日はみさとと希の誕生日。
たまたま同じ日、11月25日の誕生花は「胡蝶蘭」、花言葉は「永久の愛」だ。
仕入れた胡蝶蘭は白。
小さめだけど、これを2人にプレゼントする。あとはマフラーも。
そして、ケーキも予約した。


こうして僕は、夫として、父親として、花屋の店主として……
何気ない日常を笑顔で過ごしている。


あの時の思い出は、今はそっと胸の奥に閉まって――
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