再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「坂井先生って、大人の雰囲気でかっこいいですね」


と、賢人君。


確かに――
前に30歳だと聞いたけど、いつも冷静で落ち着いてて、デキる大人の男っていうイメージ。


「僕も、いつかあんな大人の渋さとか色気を出せる男になりたいです」


ニコッと微笑みながら言う賢人君。


「う~ん、でも、賢人君はそのままがいいと思うよ」


つい本心が出てしまった。


「何ですか、大人の男になるのは無理みたいな言い方ですね」


少しすねたように口を尖らせる。


「そうじゃないけど、みんなそれぞれ自分の個性があるし……賢人君には、そのままの癒しキャラでいてほしいかなって。今でも十分なのに、無理に変える必要はないと思うよ」


瑞は……
ずいぶん変わってしまったけど……


「癒し……ですか。僕はみんなを癒せてるんですかね?」


「もちろん。賢人君の優しさがとても心地よくて、存在してくれるだけでみんなが癒されてるんだよ」
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