再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
どうしよう、まずは落ち着かないと。
でも、このドキドキの抑え方がわからない。あからさまに深呼吸するのも変だし……


ああ、もう「勝手に激しく鳴り続けるこの心臓の音が、どうか自分だけにしか聞こえませんように」と……願うしかない。


「お前、ここに住んでるのか?」


瑞は、私のマンションを指さしている。
その細くて長い指がすごく綺麗で、つい見入ってしまう。以前の瑞の太い指はどこにいったの?


指だけじゃない、私はあの何ともまんまるいフォルムが好きで、安心感を抱いていたのに。
今は……
何というか……


いやだ、また胸の鼓動が早くなってしまった。


「う、うん、そうだけど……瑞は? ここで何してたの?」


改めて瑞がこんなところにいたことへの疑問が浮かんだ。


「俺のマンション、あれ」


また指をさす。
私の向かいのマンションを――


「えっ! う、嘘! 瑞、あそこに住んでるの?」
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