再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
私はまだまだ未熟。賢人君にそこまで言ってもらえる資格があるのか、本当にわからない。


でも……ちょっと驚いた。
普段はほとんど怒らない賢人君が、こんなにもストレートに感情を出すなんて。


「もし小川先生に何か言って逆らったら、ここでの仕事が無くなるかも知れないですよね。本当は、愛莉さんがどれだけすごいのか言ってやりたいですけど……すみません、男らしくなくて」


「何言ってるの、謝らないで。私のためにそんなことする必要ないから。私は本当に大丈夫だし。もちろん……この仕事を失うのは嫌だしね。もう何も気にしないで。私達はまた、仕事を一生懸命頑張るだけだよ」


「そうですよね……はい、わかりました」


うなづきながらも、賢人君はしょんぼりした顔で下を向いた。


「で、でも……ありがとうね。気持ちは嬉しい」


その言葉にすぐに顔をあげて、賢人君は少し笑った。
やっぱり、その笑顔は――とても素敵だった。
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