再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「愛莉……すごく可愛い」


瑞がそうポツリと言った言葉に、私は一瞬フリーズした。


「……」


言葉が何も出てこない。


ねえ、瑞、可愛いなんて本気で思ってるの?
脱がせた手前、仕方なく、思ってもいない感想を言ってしまった?


そんなことを考えて、私はやっとの思いで顔を上げて瑞を見た。
そしたら――
嘘みたいに素敵な笑顔で、私のこと見てたんだ。


瑞……
あなたはいつの間にこんなに最高のイケメンになったの?
眩し過ぎて、美し過ぎて……
自分だけ、本当に……ズルいよ。


「水着、良く似合ってる」


「か、からかわないでよ。瑞って、そういうこと言わない人だったよね? 今はそんな冗談も言えるようになったんだね、お、大人になったね」


嬉しいくせに、あまりにもストレートな褒め言葉に、やっぱりどう返していいかわからない。
< 86 / 267 >

この作品をシェア

pagetop