再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「や、止めてよ。瑞、変だよ」


「俺は、誰よりもまともだ。ほら、あそこで浮き輪を借りよう」


確かに、この人は――瑞だ。
だけど、瑞であって瑞ではない。
昔とは、見た目も、話す言葉も変わってる。
そんな瑞との接し方にまだ戸惑う。


私達は浮き輪をひとつだけ買って、2人でプールに入った。
浮き輪につかまる私の後ろから両手を回し、包み込むように自分も浮き輪を掴む。
背中に感じる、瑞の胸板の感覚。
時々、長い足が私の足に触れて……


最初はドキドキしてたけど、そうやって遊んでるうち、気付けば黒のビキニにも少しずつ慣れて、ラッシュガード無しでも大丈夫になってた。
それは、瑞が私を楽しませようとして頑張ってくれてるからで、そういう優しい行動のおかげだった。


それにしても――


今の私達のことを、いったい周りはどんな風に見てるんだろう。
ただの幼なじみだってわかるのかな?
私と瑞じゃ、あまりにも見た目に差があり過ぎて、さすがに「恋人同士」だとは思われてないよね?
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