再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
その時、ふと思った。
この完璧ともいえる瑞のこと……
これから先、性格も含めて全てを知ることができるのは、瑞の未来の「彼女」だけなんだよね。


彼女にしかわからない瑞の全て。
私は、一生、それを知ることは無いんだ。
そう思ったら、なぜか気持ちがザワついた。


フランクフルトを食べた瑞は、


「次、スライダー。あっちに行こう」


そう言って、無邪気に私の背中に手を置いた。
瑞の手の温度が、濡れて冷たくなった背中にダイレクトに伝わってくる。


じんわりと……温かいよ。


こんなにも気持ちが大きく揺れ動くなんて、いったい今、私の中で何が起こってるの?


そして――
あっという間に、プールでの楽しい時間は終わってしまった。
こんなにはしゃいで、子どもみたいな気持ちになれたのは何年ぶりだろう。いっぱい笑って、いっぱい遊んだ今日の思い出は、ずっとずっと消えることはないだろう。


瑞、こんな楽しい時間をくれて、本当にありがとう。
すごく幸せだったよ。
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