再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
***


温泉施設の暖簾をくぐれば、私は……1人。


水着を全て脱ぎ捨て、ようやく恥ずかしさから解放された。
裸より恥ずかしいものがこの世にあるなんてね……


水着姿をけなされたのは、調子に乗った自分が悪いんだ。似合いもしないのに、黒のビキニなんて……
あの人達に言われた言葉……
思い出すと今でも泣けてくる。


私は、もう彼女みたいに若くない。
まだ24歳だなんて思っても、10代の可愛らしいさ、みずみずしさ、初々しさ、何だかよくわからないけど、あの女の子から溢れ出していたものが、私には……どれも無い。


男性は、やっぱりああいう子が好きなんだよね。


あの人は、私と別れる前から彼女と関係を持っていたんだろう。お金だって、彼女と遊ぶために必要だったんだよね。今日会ってようやく騙されていたことが全て納得できた。


私は……本当に……バカだ。
どうしてあんな人を……
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