マシュマロウサギ
初めての味
ユトと私が曖昧な関係になったのは
17歳の時
ユトのグループが初登場1位を取った頃でした
その頃のユトは人気が出てきて休みなんて
ほとんどない状態だったけど
ほんの少しの時間ができたと
実家に帰ってきた
2日ほど時間があるというので
ユトのご両親が私達の家族も一緒に
食事をしようと声をかけてくれた
「ユト!凄いねー!」
「ますますカッコよくなってきてるし」
「ありがとう(笑)」
「たまにしか帰って来れなのに
私達まで誘ってもらって」
「何言ってるの?家族同然でしょ(笑)」
両親同士は私達がいなくても
定期的に集まって食事をしていた
「あっ、やっとミルが家に帰ってきたみたい。
着替えたら行くって」
「じゃあ僕、迎えに行ってきます」
私はバイトだったから
一度家に帰って着替えてから
ユトの家に行こうと思っていた
着替えていると
ノックもなしにガラっと
部屋の扉が開いた
『ちょっ、ちょっと!着替え中だよ』
「相変わらずマシュマロみたいなカラダだな」
『ほっといてよ…久しぶりの再開なのに!』
「ミル…俺、凄い人気になってきたでしょ?」
私が着替えていてもお構いなし
小さい頃と同じ感覚でユトは話を続ける
『うん…凄いね。。学校の子達も言ってるよ。
私も新曲聴いてる…凄くいい曲だね』
「お前、話する友達なんていないでしょ?」
『いっ、いないけど、聞いたの…みんなが話してるところ』
着替えが終わったら
ユトの家にご飯を食べに行こうとしていたのに
『お待たせ、行こ』
「待て!」
急に首根っこを掴まれた
『えっ?何?私、お腹すいたよ』
「俺としよ」
何を言われているのかわからなかった
「お前の全部俺が最初にもらっとくわ。
感謝しろよ」
そういうとゆとは私にキスをしてきた
幼なじみ、友達、アイドル…
私の中では永遠にそんな関係にならないと思っていた人
呆然とする私のほっぺを両手でムギュムギュと触り
「お前は誰にもあげないよ」
その後は私を押し倒され
ユトにされるがままお互い初めての経験をした
「抵抗しないんだ」
お互い
見た事のない表情なのに
不思議なはずなのに
変な感じなのに
それが私達の関係の始まりだった…