「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
 参加者たちは、このアディントン王国で活躍していたり有名であったりお金持ちであったり地位が高かったりと、じつにさまざまな人たちが参加している。

 王族に名を連ねる人たちも参加しているけれど、向こうから声をかけてくることはない。第四王子とその正妃パトリシアだけは、アイコンタクトを取ってはいるけれど。

 玉座にふんぞり返っている王妃や壁際で目を光らせている国王の側妃たちは、不機嫌そうである。

 あてが外れたからに違いない。

 つまり、マナーや教養がなく、品も格もまったくないわたしが、じつはそれらすべてを持っていて、完璧な立ち居振る舞い、それからスマートな会話を交わしていることが意外なのである。

< 150 / 227 >

この作品をシェア

pagetop