「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
「みなも悪かったな。楽しんでくれているだろうか」

 参加者全員が恭しく一礼する。

 国王は、あらためてチャーリーとわたしを紹介してくれた。それから、心からの祝辞とこれから将来への言葉とともに前途を祝福してくれた。それと、孫のことも楽しみにしているということも。

 心が痛む。

 結局、だましていることになるのだから。

「どうした、王妃。不機嫌そうだが」
「いいえ、陛下。そのようなことはございません」

 国王からの言葉が終わると、彼は隣に座す王妃に尋ねた。

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