「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
(マズいわ。本来の目的とは真逆になっている)

 焦ってきた。国王の演説に対して拍手をしながら、焦りまくってしまう。

(だけど、まだいけるかも。王妃は、これだけの人の前で恥をかかされたのだもの。わたしのことを全力で逆恨みするかもしれない)

 そう思いつくと、すこしだけホッとした。

「陛下、わかっております」

 その瞬間、王妃が発言した。こちらを睨みながら。
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