「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
「おれたちが契約結婚だって? きみは、おれたちの関係をそんな薄っぺらなものだと思っているのか?」
「はいいいいい? あなた、最初にわたしに持ちかけてきたわよね? 『契約結婚しないか』、そんなふうに。あら? 『偽装結婚しないか?』だったかしら? とにかく、すくなくとも『愛している。結婚してくれないか』というよくあるプロポーズの言葉ではなかった。というか、あなたのほんとうに愛している人に対しても不誠実だわ。彼女をよくこれだけ放っておけるものよね」
「ちょちょちょ、ちょっと待って。おれの愛する人ってなに? いや、たしかに言ったよ。最初にきみに言った。だが、あれはきみを誘う為だった。そうだ。ああ、なんてことだ。すっかり忘れていた。きみとの関係がすっかりいいものだとばかり思いこんでいたから、きみもおれにすこしは興味を持ってくれているのだとばかり……。そうか。きみは、おれのことをなんとも思っていないんだね?」
「はいいいいい? あなた、最初にわたしに持ちかけてきたわよね? 『契約結婚しないか』、そんなふうに。あら? 『偽装結婚しないか?』だったかしら? とにかく、すくなくとも『愛している。結婚してくれないか』というよくあるプロポーズの言葉ではなかった。というか、あなたのほんとうに愛している人に対しても不誠実だわ。彼女をよくこれだけ放っておけるものよね」
「ちょちょちょ、ちょっと待って。おれの愛する人ってなに? いや、たしかに言ったよ。最初にきみに言った。だが、あれはきみを誘う為だった。そうだ。ああ、なんてことだ。すっかり忘れていた。きみとの関係がすっかりいいものだとばかり思いこんでいたから、きみもおれにすこしは興味を持ってくれているのだとばかり……。そうか。きみは、おれのことをなんとも思っていないんだね?」