「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
「ふと思ったんだけど、きみの話をきくかぎりではきみはイザベルに嫉妬していたんだよね? それから、おれのことでヤキモキしていた。違うかい?」
「えっ? いえ、それは……」

 図星だけど、それを認めるのはすこし口惜しい。

 そもそも彼が最初にほんとうのことを伝えてくれていたら、こんな思い違いをせずにすんだのである。ということは、不安に思ったりイライラきりきりしなくてすんだはずなのに。

 そう。チャーリーのせい。すべては、チャーリーのせいなのよ。

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