「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
(まぁ、いいんだけどね)

 ひととおり見まわした後、体ごとクルリと反転した。

 今朝はここでひとあばれしようと思っていたから、わざとシャツにズボンという男性っぽい恰好をしている。

 だから、よりいっそう彼女たちに反感を買ったに違いない。

 というわけで、クルリと反転してもドレスの裾が翻ることがない。そのまま歩き続けた。

 チビはチビなりに恰好よく見えるよう、お尻をひきしめ歩き続ける。
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