「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
(チャーリーの愛するレディに対してだったら、めちゃくちゃ貶めいびるかも)

 そう予想した自分に驚きを禁じ得ない。

 どうしてそんなことを予想するの? 予想することじたいおかしいでしょう?

「きみは違う。だろう? きみだったら、たとえおれが『彼女は、側妃だ』とレディを紹介しても、仲良くしてくれそうだ。そのレディを貶めいびるどころか、いっしょにおれの尻を叩くに違いない」

 キラキラ光る美貌は、真剣な表情が浮かんでいる。

 また胸がざわめいた。というよりか、また心臓が飛び跳ねた。
< 79 / 227 >

この作品をシェア

pagetop