「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
 これだけ嫌われたら、チャーリーが愛しているレディがわたしにかわってここにやってきたら、かなりいい人に思えるに違いない。

 思惑通りに進んでいる。

 ホッとすると同時に、複雑な心境にもなっている。

 自分でもどうしてそんな心境になるのかは、わからないけれど。

 それはともかく、あらかた思惑通りに進んでいるけれど、予想外のことも起こっている。それは、侍女や執事たちがムダに感謝してくれることである。

 こちらはそんなつもりはないのに、彼女や彼らはそんなつもりみたいなのである。
< 96 / 227 >

この作品をシェア

pagetop