キスから始まる恋
「秋元くんの家って、私の家と近かったんだね。小、中学校違うし、朝一緒になることないから気づかなかったよ」

「ああ」

「あ、学校は私立に通ってたんだっけ」

背中につかまっている松本の男にはない柔らかな感触に戸惑ってしまい俺は口数が減ってしまった

それを気にしているのか

さっきから松本はひとりでしゃべっていた





「あ、私ここの保育園に通ってたんだよ」

目の前に見えた少し古びた一階建てのL字型をした建物を指差して松本はそういった

「懐かしいな。ブランコや滑り台も昔のままだ」

狭いグランドにある小さな遊具をみて俺も懐かしい気持ちになった

そういえば……





「俺も3歳まではここに通ってたんだ」

「え、そうなんだ!私は3歳からここに通い始めたんだよ。母さんが仕事始めたから……」

「……」

「……」





「「かずちゃん?!」」





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