12上の御曹司と女子高生は愛を育めない



『自分が独断専行型であることは認識していましたが、非常に大きな案件でそれを行い致命的なミスを犯したことを悔いています。
その巻き返しをどうするのかが課題ですね』

『何か会社の意思決定において問題が発生したと言うことでしょうか』

『いえ、あくまでプライベートです。
逃した魚が大きかったので再度捕まえる方法を思案中なんですよ』


ふわっとした笑みを浮かべ、突然画面に何か特殊効果でも施されているかと思うほどにキラキラして、思わずうっと顔を背けた。
イケメンは顔面の攻撃力が高い、怖い。


『どうやら三ツ沢さんは大切な人材を狙っていらっしゃるようで』

『最後のあの微笑みを見ると、気になる女性も多いでしょうね』


既に対談の映像が終わり、インタビューした女性アナウンサーとコメンテーターが笑いながら締めくくっている。

まぁ何があったかはしらないが、少し身勝手さを改めようとしているのかも知れない。
それが仕事に良いのかはわからないが、私は少しだけ録画しておけば良かったな、と思ってしまった自分の心に何故か寂しさが湧いた。
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