バツイチ女の愛され具合
物思いにふけている間に、もうそろそろ園バスが来る時間になっていた。
やばいやばい!お疲れ様でした!
私がこうして、慌てて会社を飛び出すのは毎度のことだから更衣室に繋がってる休憩室の人にいつも笑われてしまう。
「転ばないで帰れよ!今日の歓送迎会、迷子にならないで来いよ!」
休憩室を駆け抜けようとする私に、そう声をかけてくれたのは今日で別の店舗に行く3年間私の上司をしてくれた山崎昭隆さんだ。
「もう私も夏には40歳!こんなおばさんを子供扱いしてんじゃないわよ!」振り返り、笑いながら手を振ると
「転ぶから前を向け!」と笑いながら手を振り返してくれる山崎マネージャー
頭を軽く下げて、自宅まで5分の道を全力疾走
そうすると私を追い抜くように後ろから走ってきた園バス
窓からにこにこ笑顔で手を振る3歳の幸喜。
また、今日も1分バスの停車場に遅れてしまった。