バツイチ女の愛され具合
「ママ今日も遅刻~」ケラケラ笑いながら外靴を玄関の踊り場に投げ捨てる幸喜に
毎日ごめんねと謝るどうしようもない母親。
幸喜の脱ぎ捨ててく園の制服を拾い集めていると
玄関のドアが開く音と同時に蛍(けい)が学校から帰ってきた。
「ママ、ただいま!友達と遊びに行ってもいい?」
玄関から聞こえる声
幸喜の脱いだものを両手に抱きながら玄関に行くと
靴を丁寧に揃えてる蛍の姿が見える。
こういう丁寧な面は父親に似たのだろう。
「あ!遊びに行ってもいいけど、今日、パパ来るよ!」
思い出したように伝える私に
蛍の目がキラキラっと輝く
「日曜日じゃないのに!?」
嬉しそうな蛍の顔と…
満面の笑顔で素っ裸で駆け寄ってきた幸喜の笑顔を見ると
私一人だけがちょっと悔しい気持ちになる。