真実の愛は嘘で守って・・・。
「楓を殺したくないのっ。
ちょっと前から吸血衝動がひどくて、楓に血をもらうと時々止められなくなりそうで。
それが怖くて量減らしたけどさらに飢えて。
そこを琉偉に見られて、それから琉偉が血をくれるようになって。
私、楓を殺しちゃうくらいなら琉偉に血をもらう方がいいと思って・・・」
優李が泣きながら事情を話してくれたおかげで、俺は少し落ち着きを取り戻せた。
そして近くの椅子に座り、優李を自分の方に向かせて膝の上に乗せる。
「優李。俺の血はまだ美味しく感じる?」
「感じるよ!美味しいと思うのは楓だけだよ!」
「じゃあ俺の血、吸いたい?」
「吸いたい。だけど・・・」
「じゃあ吸って」
そう言ってネクタイを緩めてボタンを外し始めた俺の手を優李が止める。
「やめてよ楓!言ったでしょ?私、楓を殺しちゃうかもしれないって!」
「いいよ、それでも」
「え?」
「優李に食い殺されても別にいい。元々それが俺の運命だし」
「何、言って・・・」
「それに、従者が主人に血をあげるのは仕事の一つだろ?」
「でも、私は!」
「優李」
優李の手を自分の心臓に当て、真っ直ぐ見つめる。
「大丈夫、俺は死んだりしない。それより、優李が俺以外の血を飲んでる方が死にそう」
「楓・・・」
優李を優しく抱きしめ、首を彼女に近づける。
「だから吸って。ちゃんと首から」
「ひどいよ、楓」
「うん、ごめん。でもこれ以上何も望まないから、俺の血でだけ満たされて」
心も体も手に入らないと分かっているから、せめてこの特別だけは奪わないでほしい。
優李の牙が首筋に当たり勢いよく食い破られる。
鋭い痛み、血が啜られる音、そのどれもが俺の醜い独占欲を満たしていった。
ちょっと前から吸血衝動がひどくて、楓に血をもらうと時々止められなくなりそうで。
それが怖くて量減らしたけどさらに飢えて。
そこを琉偉に見られて、それから琉偉が血をくれるようになって。
私、楓を殺しちゃうくらいなら琉偉に血をもらう方がいいと思って・・・」
優李が泣きながら事情を話してくれたおかげで、俺は少し落ち着きを取り戻せた。
そして近くの椅子に座り、優李を自分の方に向かせて膝の上に乗せる。
「優李。俺の血はまだ美味しく感じる?」
「感じるよ!美味しいと思うのは楓だけだよ!」
「じゃあ俺の血、吸いたい?」
「吸いたい。だけど・・・」
「じゃあ吸って」
そう言ってネクタイを緩めてボタンを外し始めた俺の手を優李が止める。
「やめてよ楓!言ったでしょ?私、楓を殺しちゃうかもしれないって!」
「いいよ、それでも」
「え?」
「優李に食い殺されても別にいい。元々それが俺の運命だし」
「何、言って・・・」
「それに、従者が主人に血をあげるのは仕事の一つだろ?」
「でも、私は!」
「優李」
優李の手を自分の心臓に当て、真っ直ぐ見つめる。
「大丈夫、俺は死んだりしない。それより、優李が俺以外の血を飲んでる方が死にそう」
「楓・・・」
優李を優しく抱きしめ、首を彼女に近づける。
「だから吸って。ちゃんと首から」
「ひどいよ、楓」
「うん、ごめん。でもこれ以上何も望まないから、俺の血でだけ満たされて」
心も体も手に入らないと分かっているから、せめてこの特別だけは奪わないでほしい。
優李の牙が首筋に当たり勢いよく食い破られる。
鋭い痛み、血が啜られる音、そのどれもが俺の醜い独占欲を満たしていった。