真実の愛は嘘で守って・・・。
なんだかふっと体の力が抜けて、その場に座り込んでしまう。
「大丈夫ですか?」
「ごめん。なんか、一気に色んなことがありすぎて・・・」
「そうですね」
「琉偉は、すごいね。小夜さんのために、なんでもする覚悟ができてる。なのに、私は・・・」
覚悟ができてるなんてずっと口だけで、楓に甘えて傷つけてばかり。
「ダメな主人でごめんね」
「そんなことない。優李じゃなきゃ俺はとっくに死んでたし、優李がいなきゃ人間の俺に居場所なんてなかった。
俺の方が、いつも守らせてばかりでごめん」
「ううん」
こんな時でさえ、楓が久々にタメ口で優李と呼んでくれたことが嬉しいと思ってしまう。
「ねぇ、楓はどうするのがいいと思う?どうしたい?」
楓はきっと私がどんな選択をしても付いて来てくれる。
だからこそ、楓の意見を聞いておきたかった。
「俺は・・・正直なこと言うと・・・」
「うん」
「琉偉様の提案を聞いた時、嬉しかった。ずっと諦めてたから。優李と主人と従者以外の関係でいれる未来とか」
「うん」
「優李に一生俺のせいで嘘つかせるとか最低だけど、また優李にあんな風に触れたりキスしたりできるんなら幸せだなって。
ごめん、俺なんもできないのに、勝手なこと思って」
「ううん、私も幸せだなって思うよ。でも、どうしても怖い。私のせいで楓が殺されたらって・・・」
結婚してから、もし夫以外の誰かと愛し合っていることがバレれば、その不貞行為の責任を取らされて確実に楓は殺される。
幸せのために嘘をつくのは私でも、命を賭けさせられるのはいつも楓。
そんな不安でいっぱいの私を楓は優しく抱きしめてくれた。
「俺は殺されるより、優李に一生触れられない方がつらい。
だからさ、今度は俺のひどい我が儘聞いて」
「俺のために琉偉と結婚して」
俺のためにって言い方ズルい・・・。
だけど、楓がそう言ってくれたおかげで心が決まった。
今までは楓から離れる覚悟だったけど、今度は楓と離れないために嘘をつく覚悟。
よく考えたら、そっちの方が断然価値がある。
「分かった。私、琉偉と結婚する」
「ありがとう」
楓が命を賭けてでもその幸せを望むなら、私も人生を賭ける。
「大丈夫ですか?」
「ごめん。なんか、一気に色んなことがありすぎて・・・」
「そうですね」
「琉偉は、すごいね。小夜さんのために、なんでもする覚悟ができてる。なのに、私は・・・」
覚悟ができてるなんてずっと口だけで、楓に甘えて傷つけてばかり。
「ダメな主人でごめんね」
「そんなことない。優李じゃなきゃ俺はとっくに死んでたし、優李がいなきゃ人間の俺に居場所なんてなかった。
俺の方が、いつも守らせてばかりでごめん」
「ううん」
こんな時でさえ、楓が久々にタメ口で優李と呼んでくれたことが嬉しいと思ってしまう。
「ねぇ、楓はどうするのがいいと思う?どうしたい?」
楓はきっと私がどんな選択をしても付いて来てくれる。
だからこそ、楓の意見を聞いておきたかった。
「俺は・・・正直なこと言うと・・・」
「うん」
「琉偉様の提案を聞いた時、嬉しかった。ずっと諦めてたから。優李と主人と従者以外の関係でいれる未来とか」
「うん」
「優李に一生俺のせいで嘘つかせるとか最低だけど、また優李にあんな風に触れたりキスしたりできるんなら幸せだなって。
ごめん、俺なんもできないのに、勝手なこと思って」
「ううん、私も幸せだなって思うよ。でも、どうしても怖い。私のせいで楓が殺されたらって・・・」
結婚してから、もし夫以外の誰かと愛し合っていることがバレれば、その不貞行為の責任を取らされて確実に楓は殺される。
幸せのために嘘をつくのは私でも、命を賭けさせられるのはいつも楓。
そんな不安でいっぱいの私を楓は優しく抱きしめてくれた。
「俺は殺されるより、優李に一生触れられない方がつらい。
だからさ、今度は俺のひどい我が儘聞いて」
「俺のために琉偉と結婚して」
俺のためにって言い方ズルい・・・。
だけど、楓がそう言ってくれたおかげで心が決まった。
今までは楓から離れる覚悟だったけど、今度は楓と離れないために嘘をつく覚悟。
よく考えたら、そっちの方が断然価値がある。
「分かった。私、琉偉と結婚する」
「ありがとう」
楓が命を賭けてでもその幸せを望むなら、私も人生を賭ける。