オルガンイズムにあがく鳥
「アナタは……?」

とりあえず、真っ先の疑問だった。

「これは失礼を。私はこのオルガンイズムで管理事務員をやっております、桜田、と申します。以後お見知りおきを」

丁寧に、頭が下げられた。

「……どうも……」

そんな挨拶しか、返せない。

気が付けば自分の両腕にはチューブが繋がっていて、頭にはヘルメットが被せられている。

頭のヘルメットからは無数のコードが延びているようで、それが周囲の計器類に接続されているのが見て取れた。

両腕に繋がっているチューブは、恐らく点滴。

栄養失調、と男が言っていたのを思い出す。

恐らく栄養剤だろう。そういえば。だいぶ体の自由が戻っている。

では、頭のヘルメットと、周囲に陳列する計器類は?

…………脳波、測定装置……?

どうして、俺なんかに……?
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