オルガンイズムにあがく鳥
「なんだよって……君こそなに言ってるんだ? アダムこそ僕達が作ろうとしている『法律』そのものだろ? アダムが完成された暁には、みんな彼の完璧な『法律』のもとに統治されるんだ。僕達はそんなアダムを作る重要な担い手ってわけさ。まさか……知らなかったの?」

「……あ、あぁ、いや……」


「はは、だよね。まさかアダムを知らないなんてことはないだろうし。ごめんよ、疑って」

紫苑は、生返事を二度もすることはなかった。

ただ、絶句していた。

いったい、それはなんだ?

そんなもの、法律ではない。

どちらかといえば、神様と呼ばれる存在だ。

この街は……この国は、法律を作るのではなく、神様を作ろうとしているのか……?

「バカ……なのか……?」

心から思ったせいで、口に出た。
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