オルガンイズムにあがく鳥
「ああ、まあな。これで世界最高の『法律』が出来上がり、世界は平和になりますよっと」

おかげで俺は義眼生活だがな。慣れるまでどれぐらいかかるだろうか?

絶対とは言い切れない義眼手術。これで下手すれば、失明か……。

「そうね」

と、パンを置いて、エヴァはタバコを取り出した。

「少なくとも日本は平和になるわね」

少なくとも、日本、は……?

おかしな言い回しだ。

「どういう意味だ、それ」

タバコを指に挟んだ彼女は、細く煙を吐く。

「さあ……なんのこと?」

「しらばっくれるな、今、少なくともにほ」

「ねぇ」

遮られた。

テーブルに身を乗り出し、ウィンクをしてくる。

作ったような笑顔。

エヴァは親指で窓の外を差す。

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