オルガンイズムにあがく鳥
「たまには屋外デート洒落込まない? 今日、とてもいい天気なのよ」

「……」

「ねっ?」

すぐに、察した。

家にはメイドロボがいる。

監視者……。

つまり、上層部に聞かれては困る内容、か……。

「そうだな……たまには、公園デートも悪くない」

「決まりね。すぐに行きましょ」

エヴァは立ち上がり、玄関へ向かう。

紫苑も、ジャケットと財布、タバコと次々に携帯する。

待たせた、とエヴァの待つ玄関で、

「夕方には帰る。心配するな。それと、庭の手入れを頼む」

「カシコマリマシタ」

万が一のことを考え、メイドロボには仕事を頼んでおく。

あとをつけられる心配はないかもしれないが、用心に越したことはない。
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