君を思い出す季節
ワンツースリーフォー

私たちはダンス部に入っている

今は文化祭で発表するダンスの練習をしているところだ

ダンス部の練習場所は別棟の3階のアリーナと呼ばれるところだ

卓球部と半々に使っている

公立高校だからクーラーなんてあるわけなく、サウナみたいに暑い

汗が滝のように流れる

水がなくなったので1階に水を汲みに降りた

ふと運動場を見るとサッカー部が練習をしている

「炎天下で大変だなー」

そう思っていると1人の部員がボールを素早くカットしてそのまま走り抜けゴールを決めた

似ている、彼に

手足が細長くサラサラとした髪をかきあげている姿は本当に彼に似ていた

ここにいるわけないのに、

振り切るように体を返して走ってアリーナに戻った
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表紙・目次

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