ギター弾きの天使とデュエットを ~言葉を話さぬ彼に惹かれて、二人は同じ夢を見る~
3. 文化祭
文化祭当日の朝、チャコは恵と由香、他数人のクラスメイトと一緒に教室で見張り番をしていた。
お化け屋敷だったり、何か調理をしたりしているクラスは忙しそうだが、チャコたちのクラスは展示だったので、当日は交代制で見張り番をつけるだけだった。
「ねえ、チャコが歌うのって結局何なの?」
チャコは恵からこの質問を何度もされていた。けれど、ずっとはぐらかしている。
「恵の知らない曲だって」
「知らなくても何の歌か教えてよ」
チャコは先入観なく聴いてほしかったから、あえてチャコとジャンで作った曲だとは言っていなかった。あとで曲を聴いた感想を感じたままに教えてほしいと思ったのだ。
「あとで教えるから、それまで楽しみにしといてよ」
「友達にくらい教えてくれたっていいのに」
「恵。チャコがこう言ってるんだから、本番楽しみにしておこうよ」
「しょうがないなー。あとで絶対教えてね!」
友人たちと話をしていると心が落ち着いてくる。本番が近づくにつれ、緊張が増していたから、いつも通りの友人との時間がとてもありがたかった。
お化け屋敷だったり、何か調理をしたりしているクラスは忙しそうだが、チャコたちのクラスは展示だったので、当日は交代制で見張り番をつけるだけだった。
「ねえ、チャコが歌うのって結局何なの?」
チャコは恵からこの質問を何度もされていた。けれど、ずっとはぐらかしている。
「恵の知らない曲だって」
「知らなくても何の歌か教えてよ」
チャコは先入観なく聴いてほしかったから、あえてチャコとジャンで作った曲だとは言っていなかった。あとで曲を聴いた感想を感じたままに教えてほしいと思ったのだ。
「あとで教えるから、それまで楽しみにしといてよ」
「友達にくらい教えてくれたっていいのに」
「恵。チャコがこう言ってるんだから、本番楽しみにしておこうよ」
「しょうがないなー。あとで絶対教えてね!」
友人たちと話をしていると心が落ち着いてくる。本番が近づくにつれ、緊張が増していたから、いつも通りの友人との時間がとてもありがたかった。