ギター弾きの天使とデュエットを ~言葉を話さぬ彼に惹かれて、二人は同じ夢を見る~
周囲が明るくなったのがわかり、これでようやく目を開けられると思った。その直後、突然間近から男性の声で「チャコ」と呼びかけられた。
「キャーッ!」
予想外の呼びかけにチャコはその日一番の悲鳴を上げていた。当然チャコよりも周りにいる人間のほうが驚いた。
「うおっ!? なんだよ」
その声に恐る恐る目を開けてみたら、すぐ近くに航平が立っていた。
「なんだ、航平か……びっくりさせないでよ」
「いや、びっくりしたのはこっちなんだけど」
「私もびっくりしたわ……」
恵にまで同じことを言われて、チャコは「ごめん」と謝った。周囲にも驚いてこちらを見ている人がいてものすごく恥ずかしかった。
「チャコ、お前今日ステージ出るんだろ?」
周りに気を取られていたせいで、チャコは航平のその言葉にすぐに反応できなかった。
「……え? ……あ、ステージね、うん」
「午後だよな? 聴きにいく」
「え、ありがとう」
チャコは驚いた。あの夏祭り以来どことなく距離を感じていたのだ。まさか聴きにきてくれるだなんて思っていなかった。
「楽しみにしてる」
「うん。楽しみにしてて!」
航平が笑顔で話してくれている。チャコは航平と今までのように会話できることがとても嬉しかった。歌を聴きにきてくれるのもとても嬉しい。こうして大切な人たちが応援してくれることがありがたくてしかたない。チャコは航平にも楽しんでもらえるよう精一杯歌おうと思った。
「キャーッ!」
予想外の呼びかけにチャコはその日一番の悲鳴を上げていた。当然チャコよりも周りにいる人間のほうが驚いた。
「うおっ!? なんだよ」
その声に恐る恐る目を開けてみたら、すぐ近くに航平が立っていた。
「なんだ、航平か……びっくりさせないでよ」
「いや、びっくりしたのはこっちなんだけど」
「私もびっくりしたわ……」
恵にまで同じことを言われて、チャコは「ごめん」と謝った。周囲にも驚いてこちらを見ている人がいてものすごく恥ずかしかった。
「チャコ、お前今日ステージ出るんだろ?」
周りに気を取られていたせいで、チャコは航平のその言葉にすぐに反応できなかった。
「……え? ……あ、ステージね、うん」
「午後だよな? 聴きにいく」
「え、ありがとう」
チャコは驚いた。あの夏祭り以来どことなく距離を感じていたのだ。まさか聴きにきてくれるだなんて思っていなかった。
「楽しみにしてる」
「うん。楽しみにしてて!」
航平が笑顔で話してくれている。チャコは航平と今までのように会話できることがとても嬉しかった。歌を聴きにきてくれるのもとても嬉しい。こうして大切な人たちが応援してくれることがありがたくてしかたない。チャコは航平にも楽しんでもらえるよう精一杯歌おうと思った。