ギター弾きの天使とデュエットを ~言葉を話さぬ彼に惹かれて、二人は同じ夢を見る~
急に現実味を帯びてきて、チャコは言いようのない気持ちに襲われた。嬉しいような、怖いような複雑な気持ちだった。
「由香、名推理じゃん。てか、天使わっかりにくいわ。絶対わからせる気なかったでしょ、これ。ちょっとチャコ大丈夫?」
スマホを手に呆然としていたら、恵に心配の声をかけられた。
「無理だ……『えがわ』いっぱいある……」
チャコは思わずスマホで検索していた『えがわ ギター』の画面を見せて嘆いた。あまりにたくさんの情報がヒットしてしまったのだ。
「あー、さすがに『えがわ』で特定は無理じゃないかな」
「うん……」
チャコは少し気落ちしたが、それでも頑張って解き明かしてくれたのが嬉しくて、由香に深い感謝の気持ちを込めて「ありがとう」と言った。ジャンを見つける手掛かりにはならなくても十分温かい気持ちになれた。
しかし、この名字の解明がチャコに重大な事実を知らせるきっかけになろうとは、このときのチャコは知る由もなかった。
「由香、名推理じゃん。てか、天使わっかりにくいわ。絶対わからせる気なかったでしょ、これ。ちょっとチャコ大丈夫?」
スマホを手に呆然としていたら、恵に心配の声をかけられた。
「無理だ……『えがわ』いっぱいある……」
チャコは思わずスマホで検索していた『えがわ ギター』の画面を見せて嘆いた。あまりにたくさんの情報がヒットしてしまったのだ。
「あー、さすがに『えがわ』で特定は無理じゃないかな」
「うん……」
チャコは少し気落ちしたが、それでも頑張って解き明かしてくれたのが嬉しくて、由香に深い感謝の気持ちを込めて「ありがとう」と言った。ジャンを見つける手掛かりにはならなくても十分温かい気持ちになれた。
しかし、この名字の解明がチャコに重大な事実を知らせるきっかけになろうとは、このときのチャコは知る由もなかった。