ギター弾きの天使とデュエットを ~言葉を話さぬ彼に惹かれて、二人は同じ夢を見る~
「まず、あのアンサーソングを歌っていたのは私です」
「え、でも、あなた歌は歌えないのではなかった?」
「病気のせいで歌えませんでしたが、治療を受けて、今は歌えます」
「……そう……ごめんなさい、疑うわけではないけど、本当に本人かどうか確かめたいから一節だけ歌ってくれるかしら?」
ジャンはその場でアンサーソングの一部を歌ってみせた。
「……本物ね。信じられない。まさかあなただったなんて……」
「それで、私がここにいる経緯ですが」
「それよ! それが一番わからないわよ。なんですでにチャコと知りあっているのよ」
透子にしては珍しく詰め寄っている。二人が一緒にいることが余程不思議だったのだろう。
「チャコとはずっと前に知りあっているんです。四年前に一緒に音楽の道を目指そうと約束していました」
「そうなの? え、じゃあ、あなたたち実は一緒に活動していたの?」
「いえ。約束してすぐにチャコのもとを離れました。病気を理由に」
「……そう」
透子から気遣うような視線が送られてきたから、今は大丈夫だという意味を込めて、チャコは透子に笑みを返した。
「え、でも、あなた歌は歌えないのではなかった?」
「病気のせいで歌えませんでしたが、治療を受けて、今は歌えます」
「……そう……ごめんなさい、疑うわけではないけど、本当に本人かどうか確かめたいから一節だけ歌ってくれるかしら?」
ジャンはその場でアンサーソングの一部を歌ってみせた。
「……本物ね。信じられない。まさかあなただったなんて……」
「それで、私がここにいる経緯ですが」
「それよ! それが一番わからないわよ。なんですでにチャコと知りあっているのよ」
透子にしては珍しく詰め寄っている。二人が一緒にいることが余程不思議だったのだろう。
「チャコとはずっと前に知りあっているんです。四年前に一緒に音楽の道を目指そうと約束していました」
「そうなの? え、じゃあ、あなたたち実は一緒に活動していたの?」
「いえ。約束してすぐにチャコのもとを離れました。病気を理由に」
「……そう」
透子から気遣うような視線が送られてきたから、今は大丈夫だという意味を込めて、チャコは透子に笑みを返した。